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黄金聖闘士二次創作とたまにたわごと。ほとんど腐。羊師弟と兄さん's傾向。最近メモ化。お気軽にお声掛け頂けたら嬉しいです。

邂逅〔シオン シオン 女神〕

色々が大変で休みだけが心の支え。ああこんな心境になってはいけませんね。世の中自分ではどうしようもない事もあるから悲観的にならず天に委ねなさいってジーニーさんも言ってるからね。(´Д`)あうぅ…

 

 

老シオンさんが最近すごい気になる。やばいこれはもしや恋?!と言うわけでシオンさんとシオンさんを会わせてみた。早朝の一刻の邂逅です。

 

 * * *

 

 陽が地平から姿を現す前の白い時間。200の年月を聖域に捧げた老いた施政者は幾度と無く繰り返した朝の務めを今朝もまた行うために女神神殿へ続く廊を進んでいた。あの聖戦で88の我等を率いた大いなる戦女神、我等が御主パレスアテナの御姿をお見送りしてもうどれ程になろうか。主を失った女神神殿は今は女神像が佇むばかり。それでも御主の気配は消える事無く神殿に留まり我等を見守り導いている。ああ、今朝もこの広く強大な女神の小宇宙は確かにあるのだと、教皇シオンは姿は見えなくても女神の存在、その小宇宙を疑った事等無いのだった。

 衣擦れもきらきらしく女神神殿へ上がる黒い法衣がふと歩みを止めた。老いた目を驚愕に見開いたのも一瞬。誰何等しようも無い、これは正しく。正しく己の御主、ただお1人と歩み寄り迷い無く臣下の礼をとった。

「…我等が、御主、女神よ」

 誰もいない筈の女神神殿の祭壇に確かに立つ人影。その少女は女神と呼び掛けられてゆるりと振り向いた。

「…シオン」

「…私を、憶えておいででありましたか」

 問われ、女神と呼ばれた少女は静かに頷いた。忘れる等ある筈も無い。己と共にあの聖戦を越えたこの人はまだ18の若者だったものを、あれから人より長い年月をその身に降らせた忠臣に女神は近付いてその細く衰えた手を労わる様にすと取った。

「長く、苦労を掛けた事。済まなく思います」

「何の。我は貴女様の子。お気遣い無用でございますよ」

  御主の心からの労わりに深く低頭し癒しの小宇宙を正しくその身に受けた教皇シオンは「女神よ。此度は突然のご降臨とは。如何いたしました?」とその顔を上げ御主女神を見上げる。ふと笑んだ女神が視線を遠くに向けた先。そこには200余年の毎日をこの様にして来た白い法衣の教皇シオンが此方に進んで来るのが見えた。

「…女神よ。これは如何した事でありましょうや」

「ふふふ、シオンが二人」

「…これは」

 いつかの己の姿を見つけ二人のシオンは一瞬言葉を失った。これは確かに13年前までの己の姿。これは見紛う事無く慣れぬ法衣の袖を通した若き日の己の姿。

「…どうやら」

 わたくしめが、来し方か行く末かの聖域に、来てしまったようだと老いた施政者が呟いた。

 

 * * *

 

多分エロくない。むうさま出ないから。多分…(゜-゜) 出ないかな?いやどうだろう…