たわごと と、査問〔サガ カノン〕
いやああああ今週うちのチーム校了週ううううううう!その上土曜全体ちょうれいいいいいいいいいい!!!!くそう労基はどこだあああ!!
…ホロスコープってやつでは只今天王星ってやつが牡羊座におりましてね、こいつが改革の試練を牡羊座に与えてるんですって。
いらんわ!ヽ(´Д`)ノ
ほんと事件が多くて星占いのひとつでも見て気を紛らわせようかと思ってしまいますよ全くもーーーっ!落ち着いたらお羊会を開催予定です。うちの職場にあほみたいに居る牡羊座が集まってジンギスカンを食べるってだけの集まりです。
えと、拙宅のカノンさんは若干悪です。お兄ちゃんの仇と冥界を心底憎んでます。そしてその筆頭っぽいラダさんをめたくそ苦しめます。だってお兄ちゃんの仇だもんね。
…って感じのお話。ほんと難しくて進まないんですっ。・゚・(´Д`)・゚・。くうううっ! まだダダ打ち段階だけどフライングしてストレス発散!
* * *
貴様俺に何をした!冥界に!そう叫んでおれに掴みかかった男に、おれはただ淡々と事実を言うだけだ。「何を言う、お前がおれを呼んだのだ」と。闇滴る創世の最中、お前がおれの名を五月蝿く呼び続けたんじゃないかと。だからおれは行ってやったのだ。正に千切れ落ち、跡形も無く消え失せ忘れ去られる寸前の、神々に廃棄と決せられたお前の世界の成れの果てまで!
「…忘れられると思ったか?」
魔星に魅入られた時にお前の魂に刻まれた闇の刻印、同族喰いの原罪を。
「苦しかろうな。己だけが知る深淵は」
あのまま他の者どもと共に混沌に飲み込まれて終えられたなら、無から始まる創世に、その刻印も消えてただろうに。なあ、ラダマンティス。
「おれは願ったのだ」
誰にも理解される事の無い深く開く漆黒の穴をお前にくれてやりたいと。どんなに訴えても誰にも理解してもらえぬ闇の欲求を。訴えるべき相手すらいない、逃げる事も出来ず、叶える事も無い渇求を。この者にくれてやろう、お前らの仕出かしに狂う事も許されずもがき続けたおれの兄の渇求を!
はははははは!
闇の深淵をその身に育てながら次の生を生きてゆけよ。その深淵を落ちればそこは、
「壺毒の底だ、ラダマンティス!」
「?!…ああ…っ!!」
「カノン?!何をしている?!」
胸を押さえ石畳に這いつくばった男を笑うおれの声が届いたのか、何時の間にか兄が俺の肩を掴んでいた。それでも尚笑い続けるおれにもう一度「カノン!」と怒鳴り「お前は何をした?」と聞いてくるのだ。
「サガ!」
おれは笑い声と同じ位の大声で兄の名を呼ぶ。サガ、サガ!サガ!!
「兄さん!」
叫び、おれは兄の胸にしがみ付いた。兄さん、兄さんと何度も掠れた声で呼んだ。おれの目からは涙が幾筋も落ちていただろう。兄は渾身の力でおれを抱き締め「カノン、お前の兄はここだ」と何度も言うのだ。
この弟の所為で幾度の生を闇に呑まれひき潰されたこの兄は、同じ数だけ幾度もおれを優しく抱いて「お前の兄はここにいる」と、自身の血に濡れた手で弟の髪を撫で続けたのだ。
「兄さん…」
「ああ。私の弟」
兄さん、誰かがずっと、おれの名を呼んでいたから、おれは確かめに行っただけなんだ。兄の胸元で甘える様に呟くと「ああ。カノン。大丈夫だ」と兄が言った。「大丈夫だカノン。お前に怖い思い等、この兄がさせぬ」と。
* * *