千一夜 [シオン ムウ]
よーしかくぞー!って思うと仕事に引き戻される、うんそうこれが大人の現実。今更!今更負けないんだから!
それに来週台風3つってどういう事ですか…やだなあ来週外回りおおいんだよ…
ってわけでぱしゃぱしゃ。11月のパラ銀に出したいお話達、進む物から進めます。仕事のストレスを妄想にぶつけて乗り越えたい!
ちょこっとUP。
あちこちで呟いてる気がしますが、猊下をほめたたえる文章すごい楽しい。なんだろうこの楽しさ。うひょーーってなる。そしてそんな猊下に全身全霊の愛で愛でられる弟子最高。猊下をほめると弟子が引き立ち弟子をほめると猊下が引き立つ。そんな関係(*´艸`*)
***
宵から燈された常夜の灯りが煌々と燃えている。白亜の石畳にゆらゆらと柱の影が長く尾を引く時刻。そこをゆるり、行く者があるという話だ。
全く白に近い生成り色の布は炎に染まっていた。それを幾重に纏う背は伸びやかに、己の出自に一点の曇りも無いと言うかの様だ。ただ豪奢に揺れる青みを帯びた金の髪を流れるままに、12宮の丘を下りて行く。彼の足取りは音も無く、滑る様に進んだ。己の庭を心のまま漂う様に。
彼を見た者は「何という美しさ若さの煌めきよ」と言うだろうか。その通り彼の肌は艶やかに瑞々しく、鍛え抜かれた体躯は肉が乗りきつく引き締まっているのだ。しかし。開いて真直ぐに先を見詰める瞳はどうだ。緋にも藍にも寄った瞳は悠遠の永くを信仰に費やした者が持つものだ。
真・教皇。名はシオンと言う。
先の聖戦では牡羊座の聖衣を纏い、ただ一人の修復師故に死ぬ事の叶わなかった。一族の長命の血を引き、その命の永くを信仰と施政に捧げ、13年前の乱で臣下に討たれながらも、最後の聖戦に於いて自ら冥王を欺き女神へ神聖衣を渡した。そんな稀代の教皇である。
***