areaFree

黄金聖闘士二次創作とたまにたわごと。ほとんど腐。羊師弟と兄さん's傾向。最近メモ化。お気軽にお声掛け頂けたら嬉しいです。

たわごと:日々是

未だ戦い。もう多分一生これだ。でも歳をとるとですね冷静に考えるようになるみたいでしてここ暫くの落ち着きの無さは他人同士の仲の悪さが中心でどうやら私じゃあないみたいです。あまり良くもない状況ですがまあ良かったっていっておこう。いや良くない。

具体的に言うとコミュニケーション取れてないんですよ。もっと言うとなるべく取りたくない心理が互いに働いているって感じ。しかし別にこいつら面と向かって揉めたとかそんな事はないんですよ。ただ互いに牽制しあってるだけ。ほんとこれあほじゃね?そしてですね、背中合わせの席に座ってるんだからイヤミの応酬をメールリスト使ってすんなよ。しらんがな。

 

暗い幻十くんの前に明るい(?)幻十君をちまちま。推しはせつら幻十ですけど公式で先生とあんな風になっちゃってるので許されるだろうと思いちょこっと先生幻十っぽい雰囲気を醸したいところ。つくづく世のCPに逆らってますがちがうんですせつら先生或いは先生せつらが嫌いってわけじゃなくて幻十が好きなだけなんです。

と言うわけで冒頭をストレス解消にこそっと乗っけてみます。

 

***

 

「彼方は騒がしい事。此方から入られませ」

 

 先導をする豹太と呼ばれた男の背を何気なく見ていた視線がすと流れた。立ち止まる主に如何致しましたと振り向けば、そこにあるのは一台の黒く光る大きい乗用車だ。あの車は誰が乗るものか、ガードも検問もするりと通り抜けそうであった。

「ああ、先に戻っていてくれ」

「幻十様」

「それから湯を頼む。全く勢いの無いシャワーにだけは難儀したよ」

「すぐにお使い頂けます様に」

 

 主と共に車を見詰め、その意図を察し「くれぐれもお気を付けて」とひと言。路地裏と言うより隙間の様なビルの合間に消えた豹太を確かめると幻十はすとその車に近付いてとんとんと黒い窓を微かにノックした。

 

「先生。往診ですか」

 

 武装した検問の警察官が何事かと集まりかけて息を呑んだ。するすると開いた車の窓は暗く、白いケープがするり。「君か」と発せられた声は天上の音を纏うか。知己に見せた美貌の一端だけで周囲を陽炎の様に揺らめかせ、その美貌故に正しくその名を唱えさせ畏怖を呼ぶ。

 

ドクターメフィスト

 

 魔界医師とも白い医師とも言われる者を乗せた車にそっと寄り小首を傾げ窓を覗く浪蘭幻十もまた、この魔界医師に美しいと言わしめる西新宿の老舗の店主でありこの青年の仇で更には幼馴染に劣らぬ身姿でにっこり笑むのだから、周囲の者が数秒の間職務を忘れても止むを得ぬ。「何事かと困っていました。便乗させては貰えませんか」と魔界医師に親しげに言った青年の声音を耳にした者たちはどちらに妬心を抱くのか、向こう半年は醒めぬ炎に身を苛まれるのだろう。そんな周囲など気にもせずこの青年の為にするりとドアが開いて、黒いインバネスの身姿は布捌きも優雅に魔界医師の隣に乗り込んだのだった。

 

***