たわごと:とんでもないことになった
なんだかすっごい工程が差し迫った仕事につっこまれたなにそれえ時間とクォリティって比例すると思うんですよプロならどうこうといった精神論はいりませんそんなものいえる内は余裕があるんですよ。極端すぎんだろ!!!!!
唐突なんですけど羊師弟ならわりと設定に雑食な気がしてますよっぽどじゃない限り。で、そのよっぽどってどんな線引き?って思うんですけど20と14ならいける。パラレルで6歳差とかどうだろう。ていうかむうさまのはじめてはすべてしおんさんのものだとおもうんですよ。なんていうかうん、納得。ああそうね残業の所為でちょっと思考があれですけど頭は大丈夫です。まだ。
というわけでシオンさんの4年後にむうさまが生まれたらどうかな?って言う妄想だだっと打ちです。ジャミール一族のイメージって割と家系出自に囚われた世界って感じです。苦手な方はスタエク、アナデメ、黄金三角!
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当代に同じ星をもつ者の誕生に一族の里は賑やかに沸いている。修復の星には喜びを。黄道の星には戸惑いを。
「過去に双子という事例は確かにありましたが」
4年の間を持って黄道のしかも同じ宮の星等と。
「先に生まれた方は一族でも上方の血筋。それに重なる様に末席の家系から」
先に生まれた者の寿命が無い証か、それとも何かの災いの徴ではあるまいか。今までに無かった事例に判を貰わねばならぬと、長の塔に集まったそれぞれの家系の主が口々に言う。
「先に生まれた方はやっと4つになったばかり」
「今朝に聖域より星見の結果が届いたのだろう?」
「災いならば何らかの手を打たねばならぬ」
聖域の教皇の星見の内容如何では、一族でその星を潰さねばならぬ。覚悟せよ。そう一同の視線を受けた末席の家系の主はただ両手を握り締め耐えている。末席の家系が待望の男子を得た。しかしその赤子は女神の子となるべく星を持ったばかりに手放さねばならない。大きな家系ならばただ素直に喜べばいいがしかし、小さい家系にとってそれは継ぎを取り上げられる事に等しい。二人目が男子である保証等ないのだから。しかも我が子がもった星は、己の家より遥か上方の家で数年早く生まれた者と同じ故に今日の判によっては殺さねばならないというのだ。
「長の御出座しである」
知らせの声にざわめく空気がすと静まった。塔の奥より姿を現したのは神代から続くこの一族の上に立ち、数百の年月を束ねてきた者。この長寿と白金の髪は上方の更に上の家系の証。この一族の長の御出座に一同は静かに頭を垂れた。
「西の沢の」
住む地で呼ばれた末席の家の主ははっと顔を上げた。次の一瞬に我が子の去就が決まると思うと身の震えを止められない。消え入りそうに耐える主へ長はひと言「無事身ふたつ。目出度い事」と言った。
「先程、調合した薬と滋養の物を届けさせた故」
「長…」
「細君の大任、ゆるりと労わってやるが良いよ」
思いがけず掛けられた言葉に緊張が途切れたか、末席の家の主はほとほとと涙を落とし「有難き事…」「長よ…」としか言葉が無い。その様子に今迄の経緯を悟る長は数瞬を目を細め、それからその目で一同を見渡し「皆の者よ、祝えよ。女神の御子の誕生ぞ」と高らかに宣言をした。
「しかし長よ」
「何を皆その様な暗い顔を」
「長よ、貴方様がここ数日の里の懸念を知らぬ筈はありますまい」
「聖域より何と?」
そう口々に問い掛ける一同の懸念等、長は重々知っている。だから誕生の間際まで赤子の持つ星を明かさずにいたのだ。明かせば母の腹が大きくならぬ間に上方に配慮せよといった目が末席の家に向くのであろう、皆が何も言わずとも己の地位を知る主が自ら手を下すであろう。そう見通した長の配慮であった。
「88のいずれかの星をもつ者、或いは女神の御技を担う星の者は皆等しく女神の子よ」
「…長」
「皆の懸念も承知。しかしこれは女神の御遣わし」
それを人の身で判を下す事等出来まいと言う一族の長の言葉に、集まった一同は皆ただ身を正し礼を尽すのみだった。
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