心馳〔黄金聖闘士 年少組〕
夏…。夏ですね…。
そういえば十代半ばあたりは海が好きでした。制服のまま学校サボって海を見ていたという、今思えばこれも中二病なんだろうなって思います。でもその情景は未だ鮮明なんですよね。湘南とかかっこいい海ではなくて本当に地元の海なんですけど。青い空を憶えています。
その青い空ですが、入道雲ってありますよね。あれ、北海道ではあんまり見ない気がします。こちらに来て最近見事な入道雲を見まして「すげえ」って思いました。すげえって言ってたら後輩が「雨来そうですねー」と。そうか。天気が崩れる雲なのか。
夕立。これも私にはある種のカルチャーショックです。いや、小説とかでは知ってはいたのですが、やはりこれも北海道にはあまりない気候なんですよね。ひぐらしの鳴く声と夕立のコンボがきたら大喜びです。ひぐらしと言えば大阪勤務時代にちょこちょこ行った高野山のが印象深かったです。素敵ですねなんかこう。なんていうか、素敵です。
教皇が弟子と手を繋いで石段を上がっていった!っていう話がどんどん大袈裟になっていくのですがどうしよう…。
と言うわけでストレス発散に一部フライング。本当は自分、かなりの連投坊なんだろうか…(´・ω・`)
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「…手を繋いで?」
「ああ。手を繋いで」
ミロの言葉にその場の一同が「む」と首を捻る。歳の離れた師弟であれば手ぐらい繋ぐのだろうか?なんせあの師弟は241の差である。しかし今は18と20。いやでも261と20と言うべきなのだろうか?261という冗談かと思う様な高齢の師を気遣い手を引いていたのだろうか。いやしかし。だって、18…。
「教皇がムウの手を引いていたのだ」
「手ぐらい繋ぐだろう。師弟なら」
何を皆不思議そうにと呟くのは宝瓶宮の主である。「私とて氷河の手を引く事等容易い」とカミュの言葉に「その弟子にこの前久しぶりに会った時に抱き締めようとして、俺もう14ですからって拒否されてただろう」とミロが言った。
「白鳥座が正しい」
「何故?!」
「お前の弟子の事は今は良い」
教皇シオンが弟子の手を取り石段を上がっていった。確かにミロじゃなくても気になる風景ではあるなと皆が思いかけていた時、今までを黙って聞いていたシャカが「…別に良かろうが」と言ってやれやれと溜息を吐いた。
* * *