areaFree

黄金聖闘士二次創作とたまにたわごと。ほとんど腐。羊師弟と兄さん's傾向。最近メモ化。お気軽にお声掛け頂けたら嬉しいです。

郷愁〔シオン ムウ〕

黄金魂のOP、曲を昔のに変えてみた動画をみているとやっぱり気になるところと言えば①あの青いショートヘアのお嬢さんとちょっとゆとりっぽい主人公の某機動戦士アニメを思い出す事②二十代にさらっと混ざる二百代 でした。あれ曲関係なかった…。

 

双子誕、難しいこの双子難しい!ヽ(´Д`)ノくそおおおおおう双子座月間には完成させたい。羊は割りとすらすらいけたのに何故だと考えたんですが、双子は公式でもエピソードが多くてそれを消化仕切れなくて書いて消してをしてしまうんだきっと!と思い至りました。要するに羊にはエピソードが少ないというか無いってことですねわかります!

 

ちびむうさま、きっとかわいかっただろうなあ。いつもしおんさんの後くっついて歩いてればいいとおもいます。そして20才になってもくっついてあるいてればいいのです。pixivの方で仲直りした師弟のその日の宵の小話…腐ですよ!注意!

 

 

 * * *

 午後になり数時間。冥界との折衝事も一時の佳境を過ぎていて、本日は静かに時間が流れていった。朝の早い我が師は大体の執務に目処がつくと「後はお前達に任そうか」とすと座を立つ。そうして白い法衣をさらりと翻して奥の間へ。「お疲れ様でございました」と臣下の礼に送られて己の私室へ進む師の背に付いて、元々登庁の日では無かった私も当然とばかり教皇の間を抜けるのだった。するり、するり。師の衣擦れだけが聞こえる廊はしん、として日没にはまだ間がある午後の日差しが窓のとおりに差し込み目に眩しい。

 奥の間は入ってすぐに小さな区画があって、そこは侍従が控える間であったらしい。今では使われず何も無く、壁に扉があるだけなのだ。仕切りを通り奥へ進むと次は更衣の間。朝にはその日の執務に合った衣服装飾を身に付けて、戻れば衣服を着替え装飾を外し収納する。今日も師は当然とばかり白い法衣を肩から滑らせ、それを私は当然の様に受け取って着替えの衣服をそっと師の身に掛ける。これは一族の衣服。薄く軽いそれを幾重か纏い刺繍のある腰紐を巻いて、この季節はこれがこの師の常の格好なのだった。更に奥を右に行けば寝台の部屋と浴場があり、その浴場はどういった仕組みか知らぬが常に湯が流れ込んでいるもの。左は俗に言う居間になるのだろうか。実は侍従の控えの間にあった扉は此処へ至る構造で、三役が顔を出すときは大抵ここからなのだ。この居間には大きな窓があり中庭に出る事が出来る。老師が此処を訪ねた折に季節が良い時には中庭に座を設け杯を傾けて時を過ごしておられるのだった。

 私は記憶に残っている歳には既に此処で養われていた。聖衣を譲位し宮を与えられる迄。宮を得ても我侭に数日に一度は此処にいたものだった。ならぬとこの師は私を叱り嗜めて、最期には今日限りぞと泣きながら師の裾を掴んで話さぬ幼い手を撫でたのだった。

 その様な事を思い出しながらひたひたと師の後を付いて行く私を笑む気配がする。「何か?」と問うと「いや」とひと言。長椅子に座り一息を吐いた師が「お前は何も変わらぬな」と言うのだ。

「そうやって、いつも私の後を付いて来た」

 雛の子の様にと言われ「雛でございましょう?」と反論をする。幼い頃だもの、雛に違いはありませんでしょうと言う弟子の返答に、ふと笑う師の腕が伸びてするり、私を長椅子に抱き上げそのまま胸に収めてしまうのだ。

「…いつもこの様に、抱かねば抱くまで見詰めていたな」

「…幼い頃のことです」

 そうかと呟く師の声に胸元に寄せていた顔を上げた。「育ったか」と問われ「この様に」と返す。「もう親鳥の後は追わぬか」と問われ私はこの師の瞳を見詰めた。

「…先ほど変わらぬと言っておりました」

「なに?」

「お前は変わらぬと」

 そうか、とまたひと言。小さく首を傾げ笑むのはこの師の癖で、どうやら私もこれをするらしいと気が付いたのは聖域の幼馴染に指摘されたからだ。全く「親離れせよ」等と。女神の御前でも言うものだからあの様な事になるのだと今朝の出来事を思い出す。女神の発言に周囲のみならずこの師まで驚いて「は?!」等と言っていた。珍しいものを見たものだと今更ながら笑ってしまうのだ。

「何をくすくすと」

「今朝の事です」

 是非引率をとその首元に呟くと「馬鹿な事を」と頬を抓られた。「行って来るが良いよ」と言いながらその頬に師の唇が下りて来て、何時の間にか絡めた指がきつく、青みのある師の髪が私の視界を閉じてしまう。言外に行くな手放さぬと言う様で、その束縛が心地よい。

「…いっそ皆が出掛けてしまえば良いのです」

 そうしたら、1日をどこまでもこの師の後を。言い終わらぬ内に師に唇を塞がれた。深く深く求められて私はこの13年間の空白がこの時だけは満たされる様な気がするのだった。  

 

 * * *

 

沙織「で、何処にしましょうか?」

ロス「…何処かへお出かけでございますか?」

沙織「皆で出掛けるのにカノン島等味気無くていけません」

サガ「…皆で?」

沙織「はい。あの石頭のシオンが乗り気なうちに出掛けます!」

サガ(…の、乗り気?)

ロス「ははは!そうですね!そうしましょう!」

サガ(ロス!お前のその享楽主義が駄目だと言っている!)

カノン「オリュンポス見学ツアー等いかがです?」

サガ「お前まで何を!」

童虎「ほっ!我等の起源を知る良い旅かも知れませぬぞ」

サガ「老師!」

沙織「…それじゃあただの里帰りじゃありませんか。却下」

 

 * * *