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黄金聖闘士二次創作とたまにたわごと。ほとんど腐。羊師弟と兄さん's傾向。最近メモ化。お気軽にお声掛け頂けたら嬉しいです。

般若〔シャカ ムウ アイオリア〕

あーもう気分が般若心境です。というか今BGMがそれです。ポップバージョンなんですけどいいですね般若心境。ほんと、そんな心持になりたいです。そういえば、暫く関西方面に転勤だったのですが、すごい京都スキでして週末はいつも京都の、決まったお気に入りルートを歩いたものです。ざっと言いますと、銀閣寺ふもとから哲学の道へ行き、寄り道しつつ永観堂で小一時間たそがれ、南禅寺通り平安神宮まで退屈なんですけどそこから坂道を行き知恩院通り丸山公園通り長楽寺がゴールって感じなんですけど、その長楽寺で出家のスカウトを受けました。あと15年後にお願いしますと返答いたしましたが、なんだか出家もいいなって心境です。働いているといろいろありますね!

 

というわけでシャカ様の小話書きたいです。おちついたら。

ああ、小田原あたりに隠居しようかしら…。以下フライングです。

 

 * * *

 

私だとて、全てに迷いが無い等というわけでは無いのだよ。そう言ってやるとこの聖域の幼馴染は「何を弱気になっているのか」と、貴方らしくありませんよと笑うのだった。

 

是諸法空想

不生不滅

不垢不浄

 

そんなものを今この目の前にいる肉親を逆賊として失いし者に語り聞かせたとてどうなるというのです。そう神仏に問うても、返事などないのだよ。

 

…乃至無老

亦無老死尽

無苦集滅道

 

そう説いた所で君は果たして納得したのかね?そう君に問うたら「しませんね」と笑うではないか。

「しかし、あの当時の私には、その様な言葉しか持ち合わせてはおらなんだ」ただ、あの者も、悪では無かった、完全な悪等無いのだと言っても、君たちはやはり納得などしないのだろうね。そう愚痴をこぼすとこの幼馴染は「どうしたのです」と首を小さく傾げるのだ。

「貴方、優しすぎるのですよ」

「…言われた事等ないがね」

「私にも不思議です」

全く失礼だなと言い三杯目の茶を断って席を立つと「次は獅子宮か」と笑われる。本当に君は失礼だな。

「貴方がどう気を使っても、合わないものは合いません」

「気など使っておらぬよ」

「そうでしょうか」

これから馬鹿獅子のところへ顔をだすのならこれをどうぞ、と手渡されたのは甘い菓子。「老師から頂きまして」と幼馴染が言った。

「仏壇に似合いそうでしょう?」

「君、仏壇など見たことあるのかね?」

「貴方みたいな像に水やら花やら菓子やら供えるのでしょう?」

…。君からのお布施と思おうよ、とその包みを大袈裟に押し頂く仕草をするとこの幼馴染は大きな目を見開いて「やめてくださいよ」と言った。

「今宵は月が大きいでしょうからね」

「そうかね」

「月見で、どうぞ」

……。この幼馴染はどこまで知っているのか、知らずこれなのか。

 

 * * *