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黄金聖闘士二次創作とたまにたわごと。ほとんど腐。羊師弟と兄さん's傾向。最近メモ化。お気軽にお声掛け頂けたら嬉しいです。

暁〔ロスサガ〕

あああああ兄さんsのお話が佳境を迎えているのですがそれだけに悩みまくって進みませんっ勢いだけがとりえなのに…。というわけでストレス発散の為に←?一部分だけフライングしてみました。拙宅の黒様は随分と人間臭い感じです。どうしてかと言うと、白も黒も、サガさんは天使だからです意味不明ですねすいませんっ

特に金髪サガ様マジ天使(*´Д`*)!!!!!

 

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「サガ」

 呼びかけて、ふと己の背後に湧いた気配に振り向いた。部屋に明かりは無く、月の光も得られない。その闇の蟠りからすい、と伸びた白い指先がアイオロスに触れた。前髪、眉間、鼻筋、サガと動く唇に触れるひやりと冷たい指先だった。その指が己の首元から胸を撫でた頃、アイオロスの手のひらが温める様にその指を伝い腕を上がり、指の持ち主の肩に届いた。そうされてふと笑む気配がアイオロスの身に添う様に近づいた。

「来たか」

 明かりはつけるつもりは無いらしい。触れる様にアイオロスの横を通り過ぎ、寝台に座るこの部屋の主に習い、アイオロスも隣に腰掛けて、もう一度名を呼びかけた。

「…来たのなら、お前の聞きたい話をしてやろうか」

 幾度か受けた深夜の訪問で、必ずそう話しかけられた。お前の聞きたい話を、と。アイオロスはその声には答えず、己に触れるその手をとった。指先に口付けて、そのままサガの肩を抱く。そっと身を倒した時、確かにサガは笑っていた。お前の身体が心地よいと、聞こえた気がした。

「サガ、何処から話そうか」

 君がいない13年の話にしようか。君から逃げたところからにしようか。そう睦言の様に囁いていつもとは反対に私から深夜の問答を始めようとアイオロスは言う。腕の中のサガの身じろぎがふと止んでもアイオロスは返事を待った。君の聞きたい話をと。

「例えば、幼い頃に君と出会ってから、君に思い焦がれていた私の話は?」
「…お前は…」
「愛する者に貶められ逆賊に仕立て上げられても、諦めずめそめそ君に思い焦がれていた、私の話は?」
「…私は、お前の」
「それでも。聞きたくない?サガ。私の半生を」

 

 

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